エベロン2024年版サプリ『Eberron: Forge of the Artificer』——収録内容を紹介

『Eberron: Forge of the Artificer』は、エベロンのキャラクター選択肢とキャンペーン用資料を2024年版ルールに対応させるサプリメントです。2025年12月9日に発売された112ページの本で、アーティフィサー(魔法技師)の改訂を中心に、5つの種族、17の背景、ドラゴンマーク特技、バスチオン、キャンペーンの枠組み、エレメンタル飛空船などを収録しています。

先に結論

本書の中心は、2024年版に合わせて再設計されたアーティフィサーと、種族の前提条件がなくなったドラゴンマークです。エベロン世界そのものを一から解説する設定集というより、既存のエベロン・キャンペーンを2024年版で遊ぶための選択肢と運営資料を補う一冊です。

本書の内容はSRD 5.2.1には収録されていません。この記事では数値やルール本文を転載せず、公式の目次と紹介記事で公開されている範囲から、収録内容と使いどころを整理します。既刊で日本語訳を確認できる用語は日本語を主体にし、正式な日本語名を確認できない新しい固有名は、独自に訳さず英語で表記します。

基本情報

項目内容
原題Eberron: Forge of the Artificer
発売日2025年12月9日
ページ数112ページ
形式紙書籍/デジタル版(D&D Beyond)
対応ルール2024年版D&D
主な内容改訂アーティフィサー、種族5種、背景17種、特技28種、バスチオン、キャンペーン用資料、エレメンタル飛空船、モンスター20体以上

価格は販売形態や地域によって変わるため、購入時に公式ストアで確認してください。

序章と全7章の構成

主な内容
Introduction: Forge of the Artificer本書の使い方、竜の予言
第1章 The Artificer改訂アーティフィサー、サブクラス5種、新呪文
第2章 Character Optionsドラゴンマーク、背景17種、種族5種、特技28種
第3章 Bastions in Khorvaire移動式バスチオン、特殊施設10種
第4章 Sharn Inquisitivesシャーンを舞台にした調査・ノワール調のキャンペーン資料
第5章 Dragonmarked Intrigueドラゴンマーク氏族の対立と陰謀を扱うキャンペーン資料
第6章 Morgrave Expeditionsモルグレイヴ大学を起点とする探検キャンペーン資料
第7章 Elemental Airshipsエレメンタル飛空船の運用、戦闘、改造、空の旅

このほか、魔法のアイテムとアートの付録、モンスターのデータも収録されています。公式目次では3つのキャンペーンの枠組みが第4〜6章に分かれており、第4章だけにまとめられているわけではありません。

改訂された5つの種族

種族紹介の焦点
チェンジリング超自然的な変身能力を持ち、複数の外見と人格を使い分ける
カラシュター“夢の領域”ダル・クォールのクォーリと結びつき、超能力を得た人々
コラヴァール人間とエルフ双方の祖先を持ち、コーヴェア独自の文化を築いた種族
シフターライカンスロープの血を引き、一時的に獣性を引き出す
ウォーフォージド戦争のために造られた、自我を持つ生ける人造クリーチャー

特にコラヴァールは、単なる「ハーフエルフ」の言い換えではなく、エベロン固有の来歴と文化を持つ独立した種族として収録されています。また、カラシュターのクリーチャー種別は異形、ウォーフォージドのクリーチャー種別は人造クリーチャーとなるなど、2024年版に合わせた変更もあります。

17の背景とドラゴンマーク氏族

17の背景は、次の3群に分けると把握しやすくなります。

背景の種類内容
各氏族のHeir背景13種13のドラゴンマーク氏族に対応。カニス氏族のHouse Cannith Heir、ジョラスコ氏族のHouse Jorasco Heirなど
Aberrant Heir1種特異型ドラゴンマークを持つ人物向け
その他の背景3種考古学者(Archaeologist)、氏族のエージェント(House Agent)、調査員(Inquisitive)

ドラゴンマーク氏族は13ありますが、標準的なドラゴンマークは12種です。フィアラン氏族とチュラーニ氏族が、どちらも影のマーク(Mark of Shadow)に結びつくためです。これに特異型ドラゴンマークを加えた13種が、基本のドラゴンマーク特技として用意されています。

背景と種族は固定の組み合わせではありません。たとえばジョラスコ氏族の氏族員をハーフリング以外で作ることもできます。ただし、従来と異なる種族にドラゴンマークが現れた理由は、キャラクターの物語や氏族との関係を考える重要な要素になります。

旧版エベロン本との関係

『エベロン冒険者ガイド:最終戦争を越えて』(原書2019年)は、世界観、国家、宗教、都市、歴史などを広く扱う設定資料です。一方、『Eberron: Forge of the Artificer』は、2024年版用のキャラクター・オプションとキャンペーン運営ツールに重点を置いています。

そのため、エベロンを初めて遊ぶなら同書を世界設定の基礎として読み、本書を2024年版対応の拡張として組み合わせると役割が分かりやすくなります。

こんな人に向いている

参考資料

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