2024年版アクション完全一覧——攻撃と魔法アクション、何がどう違う?

「攻撃ロールをする呪文なら攻撃アクション?」「魔法の剣で斬るなら魔法アクション?」——どちらも、原則として答えはいいえです。

D&D 2024年版では、選んだアクションと、その処理中に行うロールを分けて考えます。この区別が分かれば、追加攻撃を使える場面や、回避がどの攻撃に効くかも判断しやすくなります。

先に結論

武器または素手打撃で攻撃するなら、基本的に攻撃アクション。
発動時間が「アクション」の呪文を唱える、または説明文で指定された魔法の特徴・アイテムを起動するなら魔法アクションです。

呪文の途中で攻撃ロールをしても、通常は魔法アクションのまま。魔法の武器で通常攻撃しても、通常は攻撃アクションのままです。

ターンで使える行動を整理する

戦闘中、自分のターンには通常、移動速度までの移動1回のアクションを行えます。移動の前後にアクションを挟むこともできます。

これとは別に、ルールや特徴から使用を許可されたときだけ使えるボーナス・アクションと、特定のきっかけに反応するリアクションがあります。

種類使える回数・条件
移動自分のターンに移動速度まで。途中で分割できる
アクション自分のターンに通常1回
ボーナス・アクション使える特徴・呪文などがある場合に、自分のターンに最大1回
リアクションきっかけが必要。使用後、次の自分のターン開始時まで再使用できない
短い会話通常はアクション不要。長い説明や説得にはアクションが必要な場合がある
簡単な物体操作通常は移動またはアクションの途中に1回。追加の操作には使用アクションなどを使う

クラス特徴やモンスターのデータが独自のアクションを与えることもあります。一覧にない行動を試すこともでき、その場合はDMが実行可能か、アクションや判定が必要かを決めます。

2024年版・基本アクション12種類の早見表

アクション何をする?主な処理
攻撃(Attack)武器または素手打撃で攻撃武器攻撃、ダメージ・組みつき・突き飛ばしなど
早足(Dash)そのターンの移動量を増やす修正後の移動速度と同じだけ追加移動を得る
離脱(Disengage)安全に敵の間合いから離れるそのターン中、自分の移動が機会攻撃を誘発しない
回避(Dodge)防御に専念する見えている攻撃者の攻撃ロールに不利、自分の【敏捷力】セーヴに有利
援護(Help)味方の判定や攻撃を助ける条件を満たす次の判定・攻撃ロールに有利を与える。応急手当にも使う
隠れ身(Hide)敵から身を隠す条件を満たしてDC15の【敏捷力】〈隠密〉判定
働きかけ(Influence)モンスターに何かを頼む必要に応じて【魅力】系または【判断力】〈動物使い〉判定
魔法(Magic)呪文を唱える、指定された魔法の特徴・アイテムを起動する呪文や能力に従い、攻撃ロール、セーヴ、回復などを処理
待機(Ready)決めたきっかけに合わせて行動するアクションで準備し、条件成立後にリアクションで実行
捜索(Search)隠れたものや様子を見抜く【判断力】を使う〈看破〉〈医術〉〈知覚〉〈生存〉など
調査(Study)記憶や資料から情報を引き出す【知力】を使う〈魔法学〉〈歴史〉〈捜査〉〈自然〉〈宗教〉など
使用(Utilize)アクションを要する非魔法の物体を使う物体や状況の説明に従う。複雑な物体操作にも使用

攻撃と魔法アクション、決定的な違い

両者を見分ける基準は、攻撃ロールの有無でも、効果が魔法的かどうかでもありません。ルール上、どのアクションを選ぶよう指定されているかを確認します。

比較点攻撃アクション魔法アクション
基本の目的武器または素手打撃で攻撃する発動時間がアクションの呪文を唱える、指定された魔法の特徴・アイテムを起動する
攻撃ロール通常は行う。組みつき・突き飛ばしでは相手がセーヴ行う呪文も、行わない呪文もある
追加攻撃このアクション内の攻撃回数を増やす原則として影響しない
魔法の武器で斬る通常は攻撃武器が魔法でも、それだけでは魔法アクションにならない
呪文攻撃ロールを行う特別な特徴がない限り該当しない呪文を唱え、その効果として攻撃ロールを行う
武器の装備・装備解除このアクション内の各攻撃に伴って行える攻撃アクション専用の装備規則は使わない

例1:ロングソードで斬る

攻撃アクションです。剣が魔法の武器でも、通常攻撃であることは変わりません。

例2:攻撃ロールを行う初級呪文を唱える

発動時間がアクションなら魔法アクションです。その呪文の効果を解決する途中で、呪文攻撃ロールを行います。「攻撃ロールをしたから攻撃アクション」にはなりません。

例3:対象にセーヴを要求する呪文を唱える

これも発動時間がアクションなら魔法アクションです。魔法アクションが必ず攻撃ロールを伴うわけではありません。

例4:追加攻撃で2回攻撃できる

追加攻撃が増やすのは、攻撃アクション内の攻撃回数です。通常は、そのうち1回を魔法アクションで唱える初級呪文と自由に入れ替えることはできません。クラス特徴などに例外が明記されている場合だけ、その指示に従います。

例5:ワンドを起動する

説明文が魔法アクションを要求するなら魔法アクションです。ただし、魔法のアイテムがすべて魔法アクションを使うとは限りません。ボーナス・アクションやリアクションなど、アイテムごとの指定を確認します。

基本アクション12種類の詳細

1. 攻撃(Attack)

武器または素手打撃(Unarmed Strike)で攻撃します。通常は1回ですが、追加攻撃などの特徴があれば、同じ攻撃アクション内で複数回攻撃できます。

素手打撃では、ダメージを与えるほか、相手をつかまれた状態(Grappled)にする、5フィート突き飛ばす、伏せ状態(Prone)にする効果を選べます。組みつきや突き飛ばしでは、対象が【筋力】または【敏捷力】セーヴを行います。

このアクションの各攻撃を行う直前または直後に、武器1つを装備または装備解除できます。複数回攻撃できるなら、攻撃と攻撃の間に移動を挟むこともできます。

機会攻撃はリアクションで行う1回の近接攻撃であり、攻撃アクションではありません。呪文による攻撃ロールも、特別な特徴がない限り攻撃アクションにはなりません。

2. 早足(Dash)

そのターンの追加移動を得ます。増える量は、各種修正を適用した後の移動速度と同じです。

移動速度30フィートなら、通常の30フィートに30フィートが加わり、合計60フィートまで移動できます。移動速度が15フィートに低下していれば、追加されるのも15フィートです。飛行・水泳などの特殊な移動速度を持つ場合は、早足を行うたびにどれを使うか選びます。

3. 離脱(Disengage)

そのターンの残りの間、自分の移動が機会攻撃を誘発しなくなります。敵に囲まれた場所から離れるときなどに使います。

テレポートや、自分の移動・アクション・ボーナス・アクション・リアクションを使わない強制移動も、通常は機会攻撃を誘発しません。その場合、離脱は不要です。

4. 回避(Dodge)

次の自分のターン開始時まで、次の利益を得ます。

無力状態(Incapacitated)になった場合、または移動速度が0になった場合は、この利益を失います。

ファイアーボール(Fireball)のように【敏捷力】セーヴを要求する呪文に対しては、自分のセーヴに有利を得ます。攻撃ロールを行わないため、相手側に不利を与える処理はありません。また、【耐久力】や【判断力】セーヴには有利を得ません。

5. 援護(Help)

能力判定を援護する場合は、自分が習熟している技能または道具を1つ選び、言葉や動作で助けられる距離にいる味方を指定します。その味方が次に行う、選んだ技能・道具を使う能力判定に有利を与えます。利益は次の自分のターン開始時までです。援護が可能かどうかはDMが判断します。

攻撃を援護する場合は、自分から5フィート以内の敵の注意をそらし、その敵に対して味方が次に行う攻撃ロールに有利を与えます。こちらも次の自分のターン開始時までに使われなければ失われます。

0ヒット・ポイントのクリーチャーを安定化させる応急手当にも援護を使います。DC10の【判断力】〈医術〉判定に成功すれば、そのクリーチャーの容体は安定します。

6. 隠れ身(Hide)

自分が重度の隠蔽の中にいるか、3/4遮蔽または完全遮蔽の背後にいて、さらに敵の視線から外れている必要があります。その状態でDC15の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功すると、隠れている間は不可視状態(Invisible)になります。

判定結果の合計値は記録します。敵が【判断力】〈知覚〉判定で発見を試みるとき、その数値がDCになります。

隠れた状態は、次のいずれかが起きると即座に終了します。

初期印刷のPlayer’s Handbookと現在のオンライン版では、この項目の文言が一部異なります。2025年4月の公式エラッタで、「不可視状態を得るのは隠れている間」であり、終了するのは「隠れた状態」であることが明確化されました。本記事はエラッタ反映後のルールに基づいています。

詳しくは隠れ身ルールの個別解説不可視状態の用語解説も参照してください。

7. 働きかけ(Influence)

モンスターに何かをするよう促します。嘘をつく、脅す、楽しませる、説得する、野獣(Beast)や怪物(Monstrosity)を穏やかになだめるなど、どのように働きかけるかを説明またはロールプレイします。

判定を行うかどうかは、まず要求の内容で決まります。

相手が迷っている場合、DMが判定を選びます。使用する技能の例は〈ペテン〉〈威圧〉〈芸能〉〈説得〉〈動物使い〉です。標準のDCは「15」と「相手の【知力】値」のうち高い方です。

相手の態度も判定に影響します。友好的(Friendly)なら有利、敵対的(Hostile)なら不利、中立的(Indifferent)なら通常どおりです。失敗した場合、同じ方法で再び促すには通常24時間、またはDMが決めた時間を待ちます。

高い〈説得〉があっても、相手が絶対に受け入れない要求を強制できるわけではありません。

8. 魔法(Magic)

魔法アクションでは、次のいずれかを行います。

発動に1分以上かかる呪文では、発動中の各ターンに魔法アクションを取り、精神集中(Concentration)を維持します。途中で精神集中が切れると呪文は失敗しますが、その呪文のためのスロットは消費しません。

発動時間がボーナス・アクションの呪文はボーナス・アクションで、リアクションの呪文はリアクションで唱えます。魔法を使っていても、魔法アクションを取ったことにはなりません。

2024年版では、1ターンに呪文を唱えるために消費できる呪文スロットは1つだけです。初級呪文はスロットを使わないため、この制限を考える際は区別します。

9. 待機(Ready)

「敵が扉から入ったら矢を射る」のように、知覚できるきっかけを決めて行動を準備します。準備する内容はアクション1つ、または自分の移動速度までの移動です。

きっかけが起きたら、その処理が終わった直後にリアクションを使って実行するか、何もしないかを選びます。次の自分のターン開始時までに実行しなければ、準備は失われます。

呪文を待機できるのは、発動時間がアクションの呪文だけです。待機した時点で通常どおり発動し、必要なスロットなども消費します。その後、呪文を精神集中で保持し、きっかけが起きたときにリアクションで解放します。きっかけが来なくても、消費したスロットは戻りません。

10. 捜索(Search)

目に見えて明らかではないものを見抜くため、【判断力】判定を行います。

技能探るもの
〈看破〉クリーチャーの心理状態
〈医術〉病気や死因
〈知覚〉隠れたクリーチャーや物体
〈生存〉足跡や食料

捜索は「いま周囲や相手から見つける・察する」アクションと考えると分かりやすいでしょう。

11. 調査(Study)

記憶、書物、手掛かりなどを調べ、重要な情報を思い出したり導き出したりするため、【知力】判定を行います。

技能主な知識分野
〈魔法学〉呪文、魔法のアイテム、次元界など
〈歴史〉歴史上の事件、人物、文明など
〈捜査〉罠、暗号、謎、仕掛けなど
〈自然〉地形、動植物、天候など
〈宗教〉神々、宗教儀式、聖印など

周囲を観察して「見つける・察する」なら【判断力】の捜索、資料や知識から「考える・思い出す」なら【知力】の調査が基本です。

12. 使用(Utilize)

使用にアクションが必要な非魔法の物体を使います。固く閉じた扉を開ける、跳ね橋を下ろすクランクを回すなど、注意や手間が必要な物体操作をDMが使用アクションと判断することもあります。

簡単な物体とのやり取りは、通常、移動またはアクションの途中に1回行えます。2つ目の物体とやり取りする場合や、物体の説明にアクションが必要と書かれている場合は使用アクションを使います。

魔法のアイテムは、単に「アイテムだから使用アクション」とは限りません。説明文が魔法アクション、ボーナス・アクション、リアクションなどを指定しているなら、その指示に従います。

2014年版から何が変わった?

2014年版では、基本アクションとして呪文の発動(Cast a Spell)と物体の操作(Use an Object)が掲載されていました。2024年版では次のように整理されています。

なお、複数回攻撃の間に移動できる規則は2014年版にも存在します。2024年版で初めて可能になったわけではありません。

よくある疑問

呪文で攻撃ロールをしたら攻撃アクションですか?

いいえ。発動時間がアクションの呪文なら、通常は魔法アクションを取り、その呪文の効果として攻撃ロールを行います。

魔法の武器で攻撃したら魔法アクションですか?

通常は攻撃アクションです。「魔法的なものを使ったか」ではなく、説明文がどのアクションを指定しているかで判断します。

ボーナス・アクションで唱える呪文も魔法アクションですか?

いいえ。その呪文はボーナス・アクションで唱えます。魔法アクションは使いません。

機会攻撃は攻撃アクションですか?

いいえ。機会攻撃はリアクションを使って行う1回の近接攻撃です。攻撃アクションを取ったことにはならず、追加攻撃で回数も増えません。

一覧にない行動はできませんか?

できます。やりたいことを説明し、DMが実行可能か、アクションが必要か、どのD20テストを行うかを判断します。クラス特徴やモンスターのデータにも独自のアクションがあります。

まとめ:ロールではなく、選んだアクションを見る

2024年版の基本アクションは、攻撃、早足、離脱、回避、援護、隠れ身、働きかけ、魔法、待機、捜索、調査、使用の12種類です。

迷ったときは、能力・呪文・アイテムの説明にあるアクション、ボーナス・アクション、リアクション、魔法アクションという指定を確認しましょう。個別ルールが一般ルールと異なる場合は、個別ルールが優先されます。

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参考資料

※2014年版で既訳のある用語は、サイト内の2014年版語訳集に従って日本語を主体に表記しています。2024年版で新設され、正式な日本語訳を確認できない固有名は英語を主体にしています。実際のプレイでは、使用するルールブックと各項目の原文を確認してください。